Anki 英単語おすすめデッキ|英語学習の自作と共有の選び方 | immit← すべての記事Anki 英単語おすすめデッキ|英語学習の自作と共有の選び方

Anki の英単語デッキは、英語の目標に期限があるなら共有デッキ、自分のリーディングの文脈で覚えたいなら自作デッキを選びます。これが結論です。
おすすめの共有デッキは DUO・システム英単語・TOEIC 頻出単語の 3 系統で、市販の英単語帳と同じ単語リストを AnkiWeb から無料でダウンロードできます。自作なら英語のリーディングから知らない単語を 1 語ずつ集めます。手間はかかりますが、単語の定着率は共有より高くなります。
本記事では、この 2 択を 3 つの軸で決めるおすすめの判断フレームと、英語学習の段階別におすすめの英単語デッキ、作成・ダウンロード手順を、私が米国企業で英語ドキュメントを業務で読み続けた経験を交えて 2026 年時点で解説します。
Anki 自体の基本設定はAnki アドオンと FSRS を使った復習間隔設定の完全マニュアルで扱っています。本記事はその続編として、おすすめの英単語デッキ選びだけに絞ります。
Anki は SRS(Spaced Repetition System、間隔反復システム)を使う暗記アプリです。覚えた単語を、忘れかけたタイミングで自動的に再提示します。
Anki は PC・スマホ・Web で動く無料の暗記アプリです。PC 版・Android 版・Web 版は無料、iPhone 版(AnkiMobile)のみ $25 の一回購入が必要です。
カードの表面に問題、裏面に答えを入れる仕組みで、英単語学習なら表面に英単語、裏面に意味を置くのが基本形です。複数のデッキを並行して管理できます。
英単語は、覚えた直後から忘れ始めます。これを忘却曲線と呼びます。Anki は spaced repetition で復習間隔を自動調整し、忘れる直前に出題することで、暗記の効率を上げます。
私が米国に渡った頃、学校で読む英文ドキュメントに知らない単語が毎日出てきました。手書きの単語ノートでは復習タイミングを管理できず、結局見返さないまま忘れる。この問題を解いてくれたのが Anki の自動スケジューリングでした。
ただし Anki の機能は受験生や医学生向けに作られた部分が多く、英単語学習者が触るべき設定はごく一部です。デッキ選びも同じで、選択肢は実質 2 つに絞れます。
Anki の英単語デッキは、自作デッキと共有デッキの 2 種類です。どちらにするかで、学習の続きやすさと定着率が変わります。
自作デッキは、自分で単語を選んでカードを作るデッキです。最大のメリットは、自分の文脈で出会った単語だけが入ること。記憶は文脈と結びつくと定着しやすく、自作デッキはこの点で有利です。
デメリットは手間です。1 単語あたりカード作成に 2-3 分かかります。1 日 10 枚なら 20-30 分の作業時間が、暗記とは別に発生します。
もう 1 つのデメリットは網羅性の低さです。自分が読んだ範囲の単語しか集まらないため、試験で出る頻出語を体系的にはカバーできません。
共有デッキは、他のユーザーが作って配布しているデッキをダウンロードして使う方式です。メリットは初速の速さ。ダウンロードした瞬間から数千語の学習を始められます。
頻出語を体系的にカバーできるのも強みです。システム英単語や TOEIC 頻出単語のように、出題頻度の高い順に並んだデッキは、試験対策では自作より効率的です。
デメリットは 3 つあります。1 つ目は、自分の文脈で出会っていない単語が並ぶこと。記憶のフックがなく、定着しにくくなります。
2 つ目は、例文が学習者向けに作られすぎていて、実際の英文での使われ方とずれる場合があること。3 つ目は、配布者が更新を止めると古い情報のまま残ることです。
共有デッキの構造的な制約は、Anki 共有デッキは実は使わない方がいい — 自分のリーディングから育てる代替案で詳しく整理しています。本記事はその続編として、「では結局どのデッキを使うか」の意思決定に踏み込みます。
自作と共有のどちらを選ぶかは、好みではなく 3 つの軸で機械的に決められます。目標の期限、学習の段階、続けられる作業量の 3 つです。
TOEIC を 3 ヶ月後に受ける、受験が半年後にある。こうした期限付きの目標があるなら、共有デッキです。頻出語を体系的に、最短で詰め込む必要があるからです。
期限がなく、英語を長期的に読めるようになりたいだけなら、自作デッキがおすすめです。急いで網羅する理由がないため、定着率の高さを優先できます。
基礎の 2,000-3,000 語がまだ固まっていない段階では、共有デッキが効率的です。この段階の単語はどの英文にも出るため、文脈を選ばず体系的に覚える価値があります。
基礎を超えて、自分の専門分野や興味の英文を読み始めた段階では、自作デッキの価値が上がります。専門語は共有デッキに入っておらず、自分のリーディングからしか集まらないからです。
カード作成に毎日 20-30 分を割けるなら、自作デッキが選べます。割けないなら共有デッキか、後述する自動化された作業手順を検討します。
ここで正直に書きます。多くの英単語学習者は、自作デッキの定着率が高いと知りつつ、手間で挫折します。私自身、手作業のカード作成は数週間しか続きませんでした。続かない仕組みは、正しくても意味がありません。
| 軸 | 共有デッキが向く | 自作デッキが向く |
|---|
| 目標の期限 | TOEIC・受験など期限あり | 期限なし、長期で読めるように |
| 学習の段階 | 基礎 2,000-3,000 語が未完成 | 基礎を超えて専門・興味の英文へ |
| 割ける作業量 | 毎日のカード作成は難しい | 毎日 20-30 分かけられる |
3 軸のうち 2 つ以上が片側に寄れば、その方式が自分に合います。両方に分かれる人は、次に説明する併用が現実解です。
共有デッキを選ぶなら、学習段階に合わせて選びます。初心者・中級者・上級者で、おすすめのデッキの系統が変わります。
基礎固めには、頻度順に並んだ汎用語デッキがおすすめです。NGSL(New General Service List)系や Core 2000 系は、使用頻度の高い順に約 2,000-3,000 語を収録しており、最初の 1 冊として効率的です。
例文重視で覚えたい人には DUO 3.0 系が定番です。560 の例文に 1,600 語を詰め込む構成で、単語を文の中で覚えられます。
大学受験レベルやその先を目指すなら、システム英単語系のデッキがおすすめです。頻度順かつミニマルフレーズ付きで、日本の受験英語に最適化されています。
TOEIC のスコアを直接上げたいなら、TOEIC 頻出単語系のデッキです。金のフレーズ系のリストを Anki 化したものが配布されており、スコア帯別に絞り込めます。
上級者になると、汎用の共有デッキでは新しく覚える単語が減ります。この段階では、共有デッキの価値が下がり、自作デッキの比重が上がります。
専門分野の英語(技術・医学・法律・金融など)は、体系的な共有デッキがほぼ存在しません。自分のリーディングから集める自作デッキか、後述の自動化作業手順が現実的な選択肢になります。
デッキを用意する方法は 2 つです。共有デッキのダウンロードと、自作デッキの作成です。手順を順に説明します。
Anki デスクトップ版を開き、ホーム画面下部の「共有デッキを取得」ボタンを押します。ブラウザで AnkiWeb の共有デッキページが開きます。
検索欄に「TOEIC」「DUO」「システム英単語」などと入力し、目的のデッキを探します。ダウンロードボタンで .apkg ファイルが保存されます。
保存した .apkg ファイルをダブルクリックすると、Anki に自動で取り込まれます。スマホ版(AnkiDroid / AnkiMobile)を使っている場合は、AnkiWeb 同期でスマホ側にも反映されます。
自作デッキは、リーディングから単語を集めて作るのが最も定着します。手順は 4 ステップです。
まずリーディングの素材を 1 つ決めます。自分の興味や仕事に直結した英語素材、たとえば技術的なドキュメントや業界ニュースレター、英語小説などが続きやすいです。
次に単語を選びます。分からなかった単語を全部入れてはいけません。2 回以上出会った単語、または文の意味が取れなかった原因の単語に絞ります。1 日 5-10 枚が現実的です。
カードの形式は、表面に単語と出会った文、裏面に定義と自分の言葉での言い換え、出典 URL を入れます。文脈を保持すると思い出しやすくなります。
最後に Anki へ入力します。手動入力、CSV インポート、アドオン経由のいずれかです。エクセルで CSV を作って読み込むと、複数のカードをまとめて取り込めて速いです。
デッキを用意したら、学習法でさらに差がつきます。基本的な使い方と、復習を続けるコツを押さえます。
毎日 Anki を開き、表示されたカードを思い出し、答えを確認して評価ボタンを押します。これだけです。次にいつ出すかは Anki が自動で決めます。
新規カードの 1 日の上限は、デッキ設定で調整できます。英単語学習なら 1 日 10-20 枚が無理のない目安です。上限を上げすぎると復習が雪だるま式に増えて挫折します。
復習を続ける最大のコツは、新規カードを入れすぎないことです。1 日に大量に追加すると、数日後の復習負担が爆発し、Anki を開くのが苦痛になります。
もう 1 つは、覚えにくいカードを放置しないこと。何度も間違えるカードは、例文を足す、画像を付ける、自分の言葉で言い換えるなどして、思い出すフックを増やします。
自作デッキは定着率が高い一方、カード作成の手間で挫折する人が多いです。この手間を構造的になくす方法があります。
reading 中に出会った単語を、その場で 1 click でデッキに入れる作業手順です。手動でカードを作る代わりに、読みながら保存することで、作成時間がゼロに近づきます。
immit は、この作業手順を内蔵した日本語・英語の辞書です。Web ページ上の単語に hover すると約 0.1 秒で意味が表示され、ブックマークアイコンで 1 click 保存できます。
保存した単語は、built-in の 8-stage SRS が自動で復習スケジュールを組みます。AnkiConnect の設定も、デッキ設定もありません。Chrome 拡張機能とデスクトップアプリの両方で動き、オフラインでも使えます。
読みながら横に開いておける Pocket Dictionary も搭載しています。ページの右下に固定された辞書ウィンドウで、能動的に単語を検索したり、その場でフラッシュカードを復習したりできます。
immit が保存するのは、現時点では単語とその定義です。Anki の自作デッキの「自分のリーディングから育てる」発想を、手作業なしで実現する位置づけになります。
Anki の共有デッキの網羅性が必要な人は Anki を、自分のリーディングから手間なくデッキを育てたい人は immit を選ぶ、という使い分けが自然です。気になる方はimmit を Chrome に追加してみてください(無料、アカウント登録不要)。
Anki の英単語デッキは、3 つの軸で決まります。目標に期限があり、基礎が未完成で、毎日の作業時間が取れないなら共有デッキ。期限がなく、専門の英語を読み始めていて、毎日 20-30 分かけられるなら自作デッキです。
共有デッキは DUO・システム英単語・TOEIC 頻出単語の 3 系統が定番で、AnkiWeb から無料でダウンロードできます。自作デッキはリーディングから単語を集めると最も定着します。
どちらも続けられることが前提です。自作デッキの手間が続かないなら、reading から自動でデッキが育つ作業手順を選ぶのが、定着率と継続を両立する現実解になります。
Q. Anki の英単語デッキは共有デッキと自作のどちらがおすすめですか?
学習の初速を出したいなら共有デッキ、中期的な定着率を上げたいなら自作デッキです。TOEIC や受験など期限付きの目標がある人は共有デッキ、自分のリーディングの文脈で覚えたい人は自作デッキがおすすめです。両方を目的別に併用する人も多いです。
DUO 3.0 系(例文で覚える)、システム英単語系(頻度順)、TOEIC 頻出単語系(スコア直結)が代表的です。いずれも AnkiWeb の共有デッキから無料でダウンロードできます。市販単語帳と同じ単語リストを使いたい人におすすめです。
1 単語あたり 2-3 分、1 日 5-10 枚に絞れば毎日 15-30 分の作業量です。それでも負担が大きい場合は、reading 中に hover で引いた単語が 1 click でデッキに入る作業手順を使うと、手動入力の時間がなくなります。
できます。Anki は複数デッキを並行管理できるため、共有デッキを網羅用、自作デッキをリーディングからの定着用として目的別に分けられます。ただし review 負担が増えるので、両方の新規カード上限を 1 日 5-10 枚に絞るのが続けるコツです。
Q. 共有デッキはどこからダウンロードできますか?
Anki デスクトップ版の「共有デッキを取得」ボタン、または AnkiWeb の Shared Decks ページからダウンロードできます。.apkg ファイルをダブルクリックすると Anki に取り込まれ、スマホ版にも同期で反映されます。