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AnkiアドオンFSRSを使った復習間隔設定の完全マニュアル

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FSRSの仕組みを徹底解説|記憶科学に基づく最強アルゴリズムAnki のレビューが毎日終わらない原因は、復習間隔と設定を最適化できていないことが多いです。特に Anki の復習間隔は、FSRS の設定によって大きく変わります。

本記事では、Anki の復習間隔を改善する FSRS の設定、最適化する運用方法、さらに学習効率を高める Ankiアドオン までまとめて解説します。実際に私も、Anki と FSRS、そして Ankiアドオン の設定を見直したことで、負担を大幅に減らすことができました。

FSRS や Ankiアドオン を使った効率化に興味がある人向けに、復習間隔を改善する具体的な設定方法を紹介します。 


FSRSの仕組みを徹底解説|記憶科学に基づく最強アルゴリズム

記憶に基づいて学習を最適化する仕組み

FSRSでは、ユーザーの解答履歴から「どのくらい記憶が定着しているか」を推定し、それに応じて次回の復習間隔を動的に調整します。覚えているカードはより長い間隔へ、忘れやすいカードは短い間隔へ自動で最適化されるため、無駄な復習を減らしながら効率よく学習を進められます。

また、最新バージョンのAnkiではFSRSが標準機能として統合されているため、以前のように専用のAnkiアドオンへ大きく依存せず利用できるようになりました。ただし、一部の復習系Ankiアドオンとは設定が競合する場合もあるため、導入時は現在の環境を確認しておくのがおすすめです。

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復習間隔を決める SM-2 と FSRS の違い

復習間隔の 2 つの選択肢

Anki の「復習間隔」は、内部で動作しているアルゴリズムによって決まっています。

Anki 23.10 までは、「SM-2」というアルゴリズムのみが使われていました。しかし現在は、「SM-2」と「FSRS」のどちらかを選べます。なお、FSRS は初期状態では無効になっているため、デッキオプションから手動で有効化する必要があります。

SM-2 は、1980 年代後半に SuperMemo の Piotr Wozniak が開発したアルゴリズムです。30 年以上の歴史があり、Anki を含む多くのフラッシュカードアプリで採用されてきました。

SM-2 の特徴は、シンプルさにあります。カードごとに「イーズ値(Ease)」を持ち、レビュー時の評価ボタンに応じて、次回の復習間隔を伸縮させる仕組みです。

一方、FSRS(Free Spaced Repetition Scheduler)は、近年登場した新しいアルゴリズムです。機械学習を用いて、ユーザーごとのレビュー履歴を分析し、カードごとに最適な復習タイミングを計算します。

FSRS は、忘却曲線や記憶科学に基づいて、カードごとの最適な復習タイミングを計算します。単にレビュー回数を減らすのではなく、「忘れる前に出す」「覚えているカードは先に送る」という仕組みで、復習間隔を自動で調整してくれます。

FSRS では主に、以下の 3 つの内部パラメータが使われています。

  • Stability(安定性 / S)

  • Difficulty(難易度 / D)

  • Retrievability(想起率 / R)

SM-2 が「全ユーザー共通のルール」で動いていたのに対し、FSRS は「あなた自身の学習データに最適化されたルール」を作るイメージです。

実際、FSRS Wiki や open-spaced-repetition プロジェクトのベンチマークでは、SM-2 と同じ保持率を維持したまま、平均レビュー回数を 20〜30% 削減できると報告されています。つまり、「覚えている量はそのままに、復習の負担だけを減らせる」ということです。

私自身も、500 枚ほどの英単語デッキを SM-2 で運用していた頃は、毎日 80〜100 件ほどレビューしていました。ところが FSRS に切り替えて 3 ヶ月ほど経つと、同じデッキでも 1 日 50〜65 件程度まで減少しました。

しかも、覚えられなくなった感覚はほとんどありません。FSRS Wiki にもあるように、月に 1 回ほど「Optimize」を実行するだけで、レビュー負荷をかなり軽く維持できます。

 


FSRS の設定方法

Anki 23.10 以降なら 5 分で導入できる

FSRS は、Anki のデッキオプションから有効化するだけで使い始められます。設定自体はそこまで難しくなく、5 ステップほどで完了します。

また、Anki 24.06 以降では「Optimize(最適化)」に必要なレビュー数の制限も撤廃されたため、Anki を使い始めたばかりの人でも初日から FSRS を有効化できます。

ここでは、Anki 24.06 系を前提に解説します。23.10〜24.04 を使っている場合は、一部 UI の位置が異なるため、その違いもあわせて説明していきます。

 


Step 1 — Anki を 23.10 以降にアップデートする

まずは Anki のバージョンを確認します。

メニューの「ヘルプ」→「バージョン情報」(英語版は Help → About)を開き、現在のバージョンが 23.10 以上になっているか確認してください。

もし古いバージョンを使っている場合は、Anki公式サイト から最新版をダウンロードし、上書きインストールします。

Anki 24.04 以降では、FSRS 関連の設定 UI が「高度な設定」から独立し、「FSRS」という専用セクションに移動しています。本記事のスクリーンショットは 24.06 の UI を使用しています。

うまくいかない場合

自動アップデートが無効になっているケースも多いため、公式サイトから最新版を直接インストールし直すのが確実です。

  • iPhone / iPad:AnkiMobile を App Store から更新

  • Android:AnkiDroid を Google Play から更新 


Step 2 — 復習間隔を最適化する FSRS 設定を有効化する

FSRS を使いたいデッキを右クリックし、「オプション」を開きます。

そのまま下へスクロールすると、

  • Anki 24.04 以降: 「FSRS」セクション

  • 23.10〜24.04: 「高度な設定」セクション内

に「FSRS を使用」というトグルがあります。

これを ON にすれば、FSRS が有効になります。

有効化すると、SM-2 用の設定項目(イーズボーナス、卒業間隔など)は自動的にグレーアウト、または非表示になります。FSRS 使用中は、これらの旧設定は復習スケジュールに影響しません。

うまくいかない場合

「FSRS を使用」が表示されない場合は、Anki のバージョンが古い可能性があります。Step 1 に戻って、23.10 以上になっているか確認してください。


Step 3 — Optimize で復習間隔を自動最適化する

次に、「FSRS パラメータの最適化(Optimize)」を実行します。

Optimize は、Anki のレビュー履歴に基づいて復習間隔を再調整する機能です。毎日触る必要はありませんが、月に 1 回ほど実行すると、復習スケジュールがより自分の記憶パターンに合いやすくなります。

「最適化」ボタンを押すと、Anki がこれまでのレビュー履歴を解析し、そのデッキ専用のパラメータを自動生成します。処理時間は、通常数十秒〜1 分程度です。

Anki 24.06 以降では、レビュー数が少なくても実行可能になりました。
以前のバージョンでは、

  • 24.04:最低 400 レビュー

  • 23.10〜24.03:最低 1,000 レビュー

が必要でした。

なお、レビュー履歴が少ない場合でも、FSRS はデフォルトパラメータで動作します。これでも SM-2 より高精度になるよう設計されています。

うまくいかない場合

  • 「現在のパラメータは最適であるようです」→ 正常です

  • 「レビュー数が足りません」→ そのまま FSRS を使い始めて問題ありません

レビュー履歴が増えるほど精度も上がるため、月 1 回くらいのペースで Optimize を実行するのがおすすめです。


Step 4 — 復習間隔を左右する Desired Retention 

Desired Retention は、復習間隔の長さとレビュー量を決める中心的な設定です。値を高くすると復習間隔は短くなり、レビュー量は増えます。逆に値を下げると復習間隔は長くなり、1 日あたりにこなすカード数は少ない傾向になります。

デフォルト値は 0.9(90%)。
英単語学習では、まずこの値のまま使うのがおすすめです。

設定可能な範囲は 0.70〜0.97(Anki 23.10.1 以降は 0.99 まで対応)ですが、値を上げるほどレビュー件数は急激に増え、逆に下げるほど忘れやすくなります。

最初のうちは変更せず、3 ヶ月ほど運用してから、

  • 「忘れやすい」→ 0.92〜0.93

  • 「レビューが重すぎる」→ 0.85〜0.88

のように微調整するのがおすすめです。 


Step 5 — 学習ステップを「1 日未満」に設定する

最後に、「新規カード」と「再学習」セクションにある「学習ステップ」を確認します。

FSRS では、学習ステップを 1 日未満 に設定する必要があります。

デフォルトの

  • 1m 10m

(1 分後 → 10 分後)

は問題ありません。

ただし、

  • 1d

  • 23h

のような「1 日以上」のステップが含まれていると、FSRS が正しく最適化できず、精度が落ちる原因になります。

もし古いデッキ設定を引き継いでいる場合は、

  • 10m 30m

のような「同日内ステップ」に変更するか、デフォルト設定に戻しましょう。

うまくいかない場合

1 日以上のステップが含まれていると、Anki が警告メッセージを表示します。

どうしても長いステップを使いたい場合は、FSRS4Anki Helper の「自動再スケジュール」機能を使う方法もあります。

最後に、デッキオプション右上の「保存」を押すのを忘れないでください。

意外と見落としがちですが、「保存」を押さずに閉じると設定は反映されません。 


Desired Retention の決め方

復習間隔を調整する FSRS 保持率設定はどれが最適?

結論から言うと、最初の 3 ヶ月はデフォルトの 0.9 のままで運用するのがおすすめです。

FSRS Wiki でも、0.9 は「ほとんどの人にとってバランスよく機能する値」とされています。英単語学習でも、まずはこの設定から始めるのが無難です。

FSRS 設定の「0.9」設定が意味する復習間隔とは?

FSRS における「Desired Retention(望ましい保持率)」は、

「レビュー期限が来たカードを、どれくらいの確率で思い出せる状態にしたいか」

を表しています。

たとえば 0.9 に設定している場合、
「期限が来たカードを 90% の確率で思い出せる」ことを目標にスケジュールが組まれます。

逆に言えば、10% は忘れる前提です。

これを聞くと、「忘れない方が良いのでは?」と思うかもしれません。ですが、間隔反復はそもそも、“少し忘れかけたタイミングで思い出す”ことで記憶を強化する学習法です。

そのため、保持率を必要以上に高くすると、復習回数ばかり増えて学習効率が悪くなってしまいます。

復習間隔を減らしたい人に向く 0.85 設定

とにかくレビュー負担を減らしたい場合

0.85 は、

  • レビュー件数を減らしたい

  • 「多少忘れても OK」

  • 長期運用で疲弊したくない

という人に向いています。

特に、

  • 専門用語

  • マイナー単語

  • 使用頻度の低い語彙

が多いデッキでは、0.85 の方が快適なことも多いです。

たとえば、「忘れても、また記事や動画で再会すれば思い出せる」ような単語を、90% の精度で維持し続けるのは、コストに対して効率が悪い場合があります。

私自身、技術ドキュメントから作った英単語デッキを 0.85 で運用していますが、0.9 の頃と比べてレビュー件数が体感で 30% ほど減りました。

もちろん、その分忘れる単語は増えます。
ただ、「忘れても困らない単語」が中心なら、かなり合理的なトレードオフだと感じています。

FSRS の復習間隔を短くしたい人向けの 0.95 設定

試験直前など、短期で詰め込みたい場合

逆に、0.95 は

  • TOEFL

  • TOEIC

  • 英検

  • 大学受験

など、「短期間で確実に覚え切りたい」場面向けです。

保持率を上げるほど、FSRS は復習頻度を増やします。
レビュー件数は指数関数的に増えるため、0.9 と比べるとかなり重くなります。

私の体感では、0.95 にするとレビュー量はほぼ 2 倍近くになります。

そのため、長期運用にはあまり向きません。

試験期間だけ 0.95 に上げ、終わったら 0.9 に戻す、という使い方が一般的です。

なお、0.97 以上については、FSRS Wiki でも「非推奨」とされています。

ここまで保持率を上げると、間隔反復というより単純な大量反復に近くなり、学習効率が逆に落ちやすくなるためです。

復習間隔の設定調整に「最小推奨保持率」を使う方法

Anki 24.04 以降では、デッキオプション内に

「最小推奨保持率を計算する」

という機能があります。

これは、

  • Hard / Good / Easy の押し方

  • レビューにかける時間

  • 正答率

などを分析し、

「作業量と記憶効率のバランスが最も良い保持率」

を提案してくれる機能です。

私も、半年ほど運用したあとに一度試したことがあります。

その結果、

  • 英単語デッキ → 0.88

  • 技術用語デッキ → 0.84

という値が出ました。

最終的には、キリの良い数字に丸めて、

  • 英単語 → 0.9

  • 技術用語 → 0.85

で運用しています。

FSRS Wiki では「実験的機能」とされていますが、

  • 自分の感覚と数値がズレていないか確認したい

  • 保持率を上げるべきか迷っている

というときには、かなり参考になります。


復習間隔をどう育てるか

FSRS 設定後の Anki 運用方法

FSRS を有効化したあと、すぐに細かい設定調整をする必要はありません。

むしろ最初のうちは、デフォルト設定のまま使い続けるのがおすすめです。レビュー履歴がある程度溜まってから Optimize を実行し、少しずつ自分用に最適化していく──これが FSRS の基本的な運用スタイルです。

Anki の FSRS 設定は最初の 1〜2 週間そのままで OK

FSRS のデフォルトパラメータは、開発元が数万件規模のレビュー履歴をもとに生成したものです。

もちろん、最初から全員に完璧に合うわけではありません。
ただ、少なくとも従来の SM-2 よりは精度が高くなるよう設計されています。

そのため、FSRS を有効化した直後は、まずそのまま使い続けるのが基本です。

Anki の FSRS の復習間隔が長すぎると感じる理由

FSRS に切り替えると、多くの人が最初に驚くのが「新規カードの間隔の長さ」です。

たとえば、

  • 「Good」で 1 週間近く

  • 「Easy」で数週間

といった間隔が出ることもあります。

SM-2 に慣れていると、「本当にこんなに空けて大丈夫?」と不安になりますが、これは FSRS の特徴のひとつです。

FSRS は、

“必要以上の短期レビューを減らす”

方向で設計されています。

つまり、「まだ覚えている可能性が高いカード」を何度も短期間で出さないことで、全体のレビュー負荷を減らしているわけです。

最初の数日は違和感があるかもしれませんが、ここで設定を触りすぎず、まずは 1〜2 週間ほど続けてみるのがおすすめです。

復習間隔を整える FSRS Optimize 設定は月 1 回で十分

レビュー履歴がある程度溜まってきたら、「Optimize(最適化)」を実行します。

目安としては、

  • 1,000 レビュー前後

  • または 1〜2 週間程度運用した頃

くらいで一度回せば OK です。

(Anki 24.06 以降ではレビュー数制限はなくなっています。)

Optimize を実行すると、FSRS があなた自身のレビュー履歴を分析し、デッキ専用のパラメータを再計算してくれます。

これによって、

  • 間隔の伸び方

  • 忘れやすさの予測

  • 復習タイミング

の精度がさらに上がっていきます。

FSRS 設定でを復習間隔を再最適化する頻度

FSRS Wiki では、再最適化の頻度として

  • 月 1 回

  • または 2ⁿ 件ごと(512 / 1024 / 2048 …)

が推奨されています。

ただ、普通に使う分には「月 1 回」で十分です。

私自身は、毎月の初めに「Anki Optimize」というリマインダーを入れています。

実際にかかる時間は 1 分もかからないので、習慣化しやすいメンテナンスだと感じています。

FSRS の復習間隔を安定させるボタン設定

FSRS は、レビュー時のボタンの押し方によって学習していきます。

つまり、

「どのボタンをどう使うか」

が、そのままスケジューリング精度に直結します。

FSRS Wiki のガイドラインを簡単にまとめると、以下のイメージです。

  • Again
    → 完全に忘れていた / 思い出せなかった

  • Hard
    → 少し悩んだけど思い出せた

  • Good
    → 普通に思い出せた

  • Easy
    → 即答できた / 明らかに簡単だった

FSRS 設定で避けたい「Hard」の使い方

これは本当に重要です。

FSRS は、「Hard」を“思い出せた成功レビュー”として扱います。

そのため、

実際は忘れていたのに Hard を押す

という使い方をしてしまうと、FSRS が

「このカードは覚えている」

と誤認し、次回間隔を必要以上に伸ばしてしまいます。

すると、

  • また忘れる

  • また Hard を押す

  • さらに間隔がズレる

という悪循環に入りやすくなります。

逆に、

「忘れたら必ず Again を押す」

というルールを徹底するだけで、FSRS はかなり高精度に機能するようになります。

FSRS の性能を最大限活かしたいなら、まずはボタンの押し方を揃えることが重要です。

 


英単語学習におすすめの Ankiアドオン 5 選

FSRS の設定が終わったら、次は学習環境をさらに快適にしていきましょう。

Ankiアドオン は、Anki をより使いやすくする拡張機能です。FSRS 本体だけでも復習間隔の最適化はできますが、ankiアドオン を組み合わせることで、発音、画像、頻度情報、タグ管理などを追加できます。英単語学習を長く続けるなら、必要な ankiアドオン だけを絞って導入するのがおすすめです。Anki には数百種類以上のアドオンがありますが、英単語学習に本当に役立つものは意外と限られています。

ここでは、私自身が 2 年以上使ってきた中で、「これは実際に学習効率が上がった」と感じたアドオンを 5 つ紹介します。


Ankiアドオン のインストール方法

各アドオンは、AnkiWeb からインストールできます。

Anki のメニューから、

「ツール」→「アドオン」→「コードを取得して入手」

を開き、各アドオンの 10 桁 ID を入力するのが最も簡単です。 


1. 復習間隔を可視化できる Ankiアドオン:FSRS4Anki Helper

FSRS の復習間隔管理に役立つ ankiアドオン

FSRS4Anki Helper

FSRS4Anki Helper.pngFSRS 開発チーム(open-spaced-repetition)が提供している公式サポートアドオンです。

主な機能は、

  • カードごとの記憶状態(S / D / R)の表示

  • 既存カードの一括再スケジュール

  • FSRS 関連の補助機能

など。

特に便利なのが、

「FSRS が自分のカードをどう判断しているか」

を可視化できる点です。

FSRS を導入するなら、優先度はかなり高めです。 


2. 発音学習におすすめの Ankiアドオン:AwesomeTTS

発音音声を自動生成できる Ankiアドオン

AwesomeTTS

カード内のテキストから、自動で音声を生成できるアドオンです。

  • Google TTS

  • Amazon Polly

など、複数の音声エンジンに対応しています。

英単語カードに発音を入れたい場合、毎回自分で録音する必要がなくなるのでかなり便利です。

私自身は、単語保存時に発音音声も自動生成する設定にしています。

カード裏面を開いた瞬間に音声が流れるようにしているのですが、これによって、

  • 発音

  • リスニング

  • 同音異義語の区別

がかなり定着しやすくなりました。 

 

3. 文脈ごと覚える Ankiアドオン:Image Occlusion Enhanced

文脈ごと覚えられる Ankiアドオン

Image Occlusion Enhanced

Image Occlusion Enhanced.png画像の一部を隠して、穴埋め形式のカードを作れるアドオンです。

英単語学習では、

“単語単体” ではなく “文脈ごと覚える”

ことがかなり重要です。

たとえば、

  • ニュース記事

  • TED スクリプト

  • 英語字幕

などをスクリーンショットし、覚えたい単語だけを隠して保存すると、

  • 単語

  • コロケーション

  • 用法

  • 出会った文脈

をまとめて記憶できます。

私もよく、記事のスクショにマスクをかけて保存しています。

あとから復習した時に、

「あ、この単語あの記事で見たやつだ」

と思い出しやすくなるので、単語がかなり定着しやすくなります。


4. 単語の優先度が分かる Ankiアドオン:Frequency Bracket

英単語の優先順位が分かる Ankiアドオン

Frequency Bracket

単語の頻度帯をカード上に表示できるアドオンです。

たとえば、

  • Top 1,000

  • Top 3,000

  • Top 10,000

など、その単語がどれくらい一般的かを確認できます。

これが意外と便利で、

  • 頻出語彙 → しっかり覚える

  • 超上級語彙 → 軽く流す

という判断がしやすくなります。

特に、

  • 多読

  • 動画視聴

  • immersion 学習

で大量に単語保存している人にはかなりおすすめです。

「全部を同じ熱量で覚えようとしない」だけでも、レビュー疲れはかなり減ります。


5. タグ管理に便利な Ankiアドオン:Hierarchical Tags 2

タグ管理を改善できる Ankiアドオン

Hierarchical Tags 2

Hierarchical Tags 2.pngタグをツリー形式で整理できるアドオンです。

たとえば、

  • ビジネス英語::会議

  • TOEIC::Part5

  • TED::Technology

のように階層化できます。

Anki 標準でも階層タグ自体は使えますが、このアドオンを入れるとサイドバー表示が圧倒的に見やすくなります。

私は、

  • 技術英語

  • 日常英語

  • ニュース

  • TOEIC

などをタグで分けています。

「デッキは 1 つにまとめたいけど、復習時はジャンル別に見たい」という人にはかなり便利です。


 今後、用途別にもっと詳しく整理した「英単語学習におすすめの Anki アドオン集」も別記事としてまとめる予定です。

  • 英語学習向けなAnkiアドオン

  • 日本語学習向けAnkiアドオン

  • immersion 向けAnkiアドオン

  • sentence mining 向けAnkiアドオン

など、目的ごとにおすすめ構成はかなり変わるので、そこも今後掘り下げていきます。


FSRS 使用時に「触らなくていい」旧 SM-2 設定

Anki のデッキオプションには大量の設定項目がありますが、FSRS を有効化している場合、実は触る必要のない項目がかなりあります。

これらは、もともと SM-2 アルゴリズム向けに作られた設定です。FSRS 使用中は、復習スケジュールに影響しません。

FSRS Wiki によると、FSRS 有効時に基本的に無関係になる設定は以下の通りです。 


  • 卒業間隔(Graduating interval)
    → 学習カードが復習カードへ移行する際の初期間隔
    → FSRS が自動計算

  • 簡単間隔(Easy interval)
    → 「Easy」を押した時の初期間隔
    → FSRS が自動計算

  • 新しい間隔(New interval)
    → Again 後の再学習間隔
    → FSRS が自動計算

  • 開始イーズ(Starting ease)
    → SM-2 の難易度初期値
    → FSRS では Difficulty(D)として個別管理

  • 間隔修正(Interval modifier)
    → 全体の間隔倍率
    → FSRS では Desired Retention が実質的に代替

  • 簡単ボーナス(Easy bonus)
    → Easy 評価時の倍率調整
    → FSRS が代替

  • 難しい間隔(Hard interval)
    → Hard 評価時の倍率調整
    → FSRS が代替


Anki 24.04 以降では、これらの設定は自動的に非表示になります。
それ以前のバージョンでは、グレーアウト表示になります。

Anki 初心者が最初につまずきやすいのが、

「設定項目が多すぎて、何を触ればいいのか分からない」

という問題です。

ですが、FSRS を使うなら、実際に気にするべき設定はかなり少なくなります。


FSRS でも引き続き重要な Anki 設定

一方で、以下の項目は FSRS 有効後も影響します。

  • 学習ステップ

  • 再学習ステップ

  • 最大間隔

特に「学習ステップ」は重要です。

前の章でも触れた通り、FSRS では 1 日未満のステップ が推奨されています。

たとえば、

  • 1m 10m

  • 10m 30m

のような設定は問題ありません。

逆に、

  • 1d

  • 23h

など、1 日以上のステップが入っていると、FSRS の最適化精度が落ちる原因になります。


FSRS 設定や Ankiアドオン 管理が面倒な人へ

Reading しながら単語帳が育つ、もう一つの選択肢

ここまで紹介してきたように、Anki + FSRS はかなり強力です。

ただ、

  • 初期設定

  • アドオン管理

  • Optimize

  • 保持率調整

  • デッキ設計

など、慣れるまで少し学習コストがかかります。

私自身も、Anki を本当に使いこなせるようになるまで 1 年近くかかりました。その間に、他のフラッシュカードアプリへ何度も乗り換えています。

そこで、「もっと friction を減らしたい」という発想から作ったのが immit です。
Anki は自由度が高い一方で、復習間隔の設定、ankiアドオン の導入、デッキ管理、レビュー時間の調整など、使いこなすまでに少し慣れが必要です。特に初心者の場合、「どの設定が基本なのか」「どの ankiアドオン が本当に必要なのか」で迷いやすいと思います。

immit は、

  • ブラウザ上で単語を調べる

  • ワンクリックで保存

  • 自動で SRS 管理

  • Reading 中に自然に単語帳が育つ

という体験を重視しています。

Anki のような高い自由度よりも、

「調べる → 保存 → 復習」

をできるだけシームレスにつなげたい人向けに作っています。

Chrome 拡張として、1 クリックでインストール可能です。
無料・アカウント登録不要で使えます。


よくある質問

Q1. FSRS と SM-2 設定、結局どちらを使うべき?

現在 Anki を新しく始めるなら、基本的には FSRS がおすすめです。

Anki 23.10 から正式搭載され、SM-2 と比較して、

同じ保持率でレビュー回数を 20〜30% 減らせる

とされています。

ただし、FSRS はデフォルトでは ON になっていません。

デッキオプションから手動で有効化する必要があります。

既存デッキがあっても問題なく移行でき、レビュー履歴も引き継がれます。 


Q2. これまでのレビュー履歴は引き継げる?

引き継げます。

FSRS を有効化したあと、「Optimize」を実行すると、過去のレビュー履歴を解析して、そのデッキ専用のパラメータを生成します。

なお、必要レビュー数はバージョンによって異なります。

  • Anki 24.06 以降 → 制限なし

  • 24.04 → 400 件以上

  • それ以前 → 1,000 件以上

レビュー数が少ない場合でも、FSRS はデフォルトパラメータで動作します。 


Q3. Desired Retention は何 % に設定がベスト?

多くの人にとっては、デフォルトの 0.9(90%) が最適です。

保持率を上げるほどレビュー量は急増し、逆に下げるほど忘却率が上がります。

まずは 0.9 のまま 3 ヶ月ほど使い、

  • 忘れやすい → 0.92〜0.95

  • レビューが重い → 0.85〜0.88

のように調整するのがおすすめです。


Q4.FSRS 設定後、最初の復習間隔が長すぎる気がします

正常です。

SM-2 は、新規カードをかなり短い間隔で繰り返す傾向があります。

その感覚に慣れていると、FSRS の

  • Good → 1 週間

  • Easy → 数週間

という間隔に驚くことがあります。

ただ、これは FSRS の設計思想そのものです。

不要な短期レビューを減らし、「本当に必要な復習だけ」を出す方向で動いています。

最初は違和感があっても、数日〜1 週間ほど使うとかなり慣れてきます。 


Q5. AnkiDroid や AnkiMobile でも使える?

使えます。

現在は、

  • デスクトップ版 Anki

  • AnkiWeb

  • AnkiMobile

  • AnkiDroid

すべてで FSRS がサポートされています。

AnkiDroid は 2.17 以降で対応しています。

最新版へ更新したあと、一度 AnkiWeb とフル同期すれば、デスクトップで設定した FSRS パラメータや保持率も自動で反映されます。


FSRS 復習間隔と ankiアドオン 設定まとめ

FSRS の設定自体は、最初の 1 時間ほどで終わります。

ただ、本当に効果を感じ始めるのは、

  • Optimize を定期的に回し

  • 自分のレビュー習慣に馴染み

  • 長期運用が回り始めた頃

からです。

月 1 回 Optimize を実行する習慣だけでも、Anki + FSRS はかなり快適になります。

もし、

「設定や管理より、とにかく reading を止めずに単語を覚えたい」

というスタイルなら、immit のような “reading-first” な学習環境も選択肢のひとつです。

    AnkiアドオンFSRSを使った復習間隔設定の完全マニュアル | Immit